経費を重複してしまう!?ミス計上しないための整理方法とは?

経理はお金を扱う部署であり、特にミスが許されない部門でもあります。
経理業務の中で起きやすいミスが、経費の二重計上です。
経費の二重計上を無くすにあたり、適切な対策を取ることは欠かせません。
この記事では、経費の二重計上への対策方法や、二重計上を発見しやすくなる方法を説明しています。
ぜひ、参考にしてください!

経費の重複としてミスが起こりやすいもの➀「納品書、請求書、領収書」

経費の二重計上の原因として納品書や請求書、領収書を重複で計上してしまうケースが挙げられます。
請求書だけを経費の計上として利用し、納品書や領収書は分けて保管しておく、といった対策でミスを防げます。
納品書や請求書の二重計上はありがちなミスでもあり、適切な対策を取ることでミスを無くせるでしょう。

➀の発見方法「同じ金額の物があれば怪しい」

➀のミスの発見方法としては、同じ金額の物があれば疑うことです。
例えば、会計ソフトで経費を二重で計上してしまった場合、同日に同じ金額・同じ内容の経費が発生したことになります。
「同日に同じ金額・同じ内容の経費…?」というように、この時点で違和感を覚え、添付書類などをよく調べることが大切です。
そうすることで早くミスを発見できますし、自分の成長にも繋がるでしょう。

経費の重複としてミスが起こりやすいもの②「クレジットカードと現金払い」

クレジットカードと現金払いも経費の重複のミスが起こりやすいです。
クレジットカードで支払って領収書を貰い、経費で計上したとします。
クレジット会社から届く明細書からも計上してしまうのです。
クレジット払いと現金払いが混同してしまっているのでしょう。
請求書や領収書などの支払い区分は必ずチェックしておくべきです。

②の発見方法「経費のレシートをクレジットカード払い・現金払いに分けて整理する」

②の発見方法として、クレジットの利用明細書を会計ソフトに入力するとき、過去に計上しているかどうか過去分の仕訳をチェックすることです。
過去にすでに計上されている場合、新たに経費として計上する必要はありません。
計上されていなければ、新たに計上する必要があります。
対策として、経費のレシートをクレジットカード払い・現金払いに分けておくことです。
現金払いの領収書と区別して保管することにより、ミスを防ぐことができます。

経費の重複としてミスが起こりやすいもの③「分割払いで会社の物を購入した場合」

分割払いで会社の物を購入した場合も、経費の重複を起こしやすいです。
経費は原則、購入した時点で全て経費として計上します。分割払いであっても同様です。
分割払いで購入し、購入時に全額を経費で計上していたのに、毎月の支払いの際にも経費として計上してしまうのです。

③の発見方法「丁寧に適用を書く事」

③の発見方法・対策方法としては、丁寧に適用を書くことです。
例えば適用に「パソコン 80,000円 経費計上済 6ヶ月分割払い 1/6回目」と適用に入れるだけで、後から見ても分かりやすくなります。
購入したときも「パソコン 80,000円 全額経費計上 6ヶ月分割払い 末日に16,000円支払 」と適用を書くことで、分割払いで購入したんだなと一目見て分かるでしょう。

二重計上のミスを防ぐ方法

二重計上のミスを防ぐ効果的な方法は2つあります。
・貸借対照表・損益計算書を毎月確認し、おかしなところがないかチェックする
・一人ではなく複数人でチェックする
それぞれ見ていきましょう。

貸借対照表・損益計算書を毎月確認し、おかしなところがないかチェックする

毎月、貸借対照表・損益計算書をチェックすることにより、二重計上を見つけやすくなります。
例えば損益計算書の毎月の推移で、金額の変動が大きい勘定科目があれば、二重計上している可能性があります。
推移を見ることで、毎月の経費に対する支出額も大体把握できるようになるでしょう。
貸借対照表の未払金や預金もチェックする必要があります。
クレジットの未払金や預金の残高が合っていないと二重で計上している可能性も考えられます。

一人ではなく複数人でチェックする

貸借対照表・損益計算書の確認作業は、一人ではなく複数人でおこないましょう。
一人でチェックすると、見落としする可能性も高いです。
複数人でチェックすることにより、高い確率で二重計上を発見できるのです。

まとめ

経費を二重計上したまま申告してしまうと、虚偽申告や脱税になってしまいます。
後に大変なことになるので、日頃から重複への対策を徹底することが大切です。
対策やチェックを心掛けるだけで、重複計上のミスは起きにくくなるでしょう。
この記事が少しでも参考になれば幸いです。

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